【連載】女子ひとり旅ベトナム最終日〜女子大生が世界一周を仕事にする話(10)〜
ハノイからフエに向かい
バスを降りた私をヴィエンは本当に待っててくれて
(こないだのドルガバお兄ちゃん)
ホテルまでさっと送ってくれました。
そして10時に迎えにくるから
シャワー浴びて用意しといて!!
と言ってまた去っていきました。
おなかちょっとすいてる
と言ったら行きつけのカフェに連れていってくれて
そこで頼んだパンとオムレツが、
そのオムレツがトマトにんじんピーマンもやし
なんかいろいろぎっしり入っててめちゃうま。
そして30cmくらいのバインミーにも使われるパン
これがおいしいんだけどとにかく外が固いので毎回
口の中の皮が剥けてべろべろになる。笑
ベトナムあるある。
その後ヴィエンと一緒に海に行って
ひとりで自撮り黄昏写真を撮って遊んでいたら
突然知らないロシア人に
お姫様抱っこされるという
いきなりすぎる絡みをされる。
距離のつめかた強引すぎない?
しばらくそのロシア人のお兄さんと
その友人だというベトナム人のお兄さんと
わあわあはしゃいでいたら
ヴィエンが慌てて迎えに来ました。笑
いったんゲストハウスに帰ったあと
6時に迎えにきたヴィエンと
ヴィエンのお家にお邪魔しました。
20歳の奥さんと8ヶ月のかわいい男の子が
迎えてくれました。
招いてくれた居間は、
ちょっと贅沢なホテルの
ダブルベッドくらいの広さしか、ありませんでした。
わたしが想像していた「家」ってやつより
ずいぶんそれは小さくてぼろぼろで
壁にはヒビが入っていて
今にも崩れてしまいそうでした。
当たり前に思っていた自分の家は
ずいぶんゼイタクだったんだって
そこではじめて気が付きました。
あたまでは分かっていたんだけど
あまりにもその目の前の光景が衝撃で
見えていなかった日本の常識との「差」を
ただ感じて受け止めてそのまま流すことしかできませんでした。
もやもや考えながら
ヴィエンの家を後にして
カフェで一杯コーヒーを飲んでから
(本日二度目でおばちゃんも笑ってた)
ゲストハウスへ。
さあ、帰ろうか。って時にぼそっと
バイクの修理、したいんだ。
ってヴィエンが言うから
わかったよ。
もしかして家に連れてったのもこのためかなー
なんてあんまり考えたくない
暗い気持ちを隠して
残ったベトナムドンを全部あげました。
「ありがとう!!明日の朝迎えにくるから
ラオス行きのバスまでの時間に一緒に朝ご飯食べようね。
俺が奢るからさ。」
って笑うヴィエンに手を振りながら
あのちっちゃい狭い家で暮らす
彼の奥さんと赤ちゃんのことを考えてしまいました。
初日からぼったくられて
最悪な印象だったベトナム
最後に出会ったヴィエンは
仕事とはいえ何から何まで面倒を見てくれて
少しだけベトナムが好きになれそうな気がしたけど
結局彼らにとって「観光客」はお金なのか
それとも。
なんだかいろんな感情が混ざって
ちょっと固くなった笑顔で
黙って彼を見送るのに精一杯でした。
☆過去記事☆
Twitter始めました!フォローよろしくお願いします!
旅ブランド「Journey Pocket」
世界の絶景写真を用いたモバイルケースや、デザインTシャツ、“旅のお守り”の意味を持つターコイズを用いたアクセサリーなど、「旅を持ち運ぼう」をコンセプトにオリジナル商品を販売しています。
お問い合わせ
nrta-a9@journeypocket.com